Pandoraの熟練職人たちは、世界で最も名高いガラスを使って、チャームやジュエリーをつくり上げます。ヴェネツィアのラグーンへ旅に出て、チャーム作りに使用されているガラスについて詳しく学びましょう。
Pandoraのガラスはどこから来ていますか?
Pandoraは、世界で最も有名なメーカーからガラスを調達しています。Pandoraが使用しているガラスはすべて、イタリアのムラーノ島製です。以前のジュエリーデザインの中には、ムラーノガラスとドイツのライヒェンバッハガラスの組み合わせが使われていました。
ガラスジュエリーはどのように作られますか?
ガラス原料は、「ランプワーク」と呼ばれる複雑な工程を経て美しいチャームに変身します。この歴史ある芸術は、安定した手、細心の注意と訓練の積み重ねが必要です。より繊細なディテールのチャームのつくり方を習得するには、最大1年間の訓練が必要です。
それぞれのチャームは固有の存在で、形状、カラー、サイズにわずかな違いがあります。これらの違いは、ガラスジュエリーを手作業で作成する際の高いレベルの職人技と細心の注意を象徴しています。ランプワークを使ってどのように作られているか詳しく見てみましょう。
ステップ1:ガラス棒を溶かす
ガラス棒をトーチの炎で熱して溶かします。溶けたガラスを「マンドレル」と呼ばれる特殊コーティングを施したスチールツールに巻き付けてベースチャームをつくり、これに装飾を施します。
ステップ2:アニーリング
次の工程は「アニーリング」と呼ばれてます。この工程では、ガラスの加熱と冷却を交互に行うことで、応力点が生じるのを防ぎ、チャームの耐久性を高めます。
ステップ3:メタルコア
最後のステップでは、手仕上げのメタルコアを取りつけてガラスを固定し、チャームがブレスレットやチャームホルダーに簡単にスライドできるようにします。メタルコアには多くの場合、ハート、星、言葉などの繊細なディテールがあしらわれています。これらのディテールは、ムラーノガラスと同様にデザインにとって重要なものです。
残ったガラスはどうしていますか?
決して無駄にはしません。タイにあるPandoraの自社工場では、廃棄ガラスをリサイクルし、新しいガラス製品を作るために使われます。
Pandoraガラスチャームデザイン
Pandoraの熟練職人がつくり出すあらゆる種類のガラスは、チャームブレスレットの可能性を無限大にします。多種多様なチャームをつくり出すためにPandoraが採用している手法のいくつかをご紹介します。
1. ムッリーネ
この技法によってガラス棒の内部に描かれた色鮮やかなパターンやモチーフは、ガラスを輪切りすることで初めて姿を現します。この技法では、シンプルなデザインから細かいポートレートまで、想像できるほぼあらゆるモチーフを描くことができます。
2. マーブル/フリット
魅惑的なマーブル模様のガラスチャーム。溶かしたガラスをスチール棒に巻き付けてビーズをつくり、ゴールドカラーの「フリット」(粒状のガラス片)の中で転がすことで形成されます。チャームを加熱するとフリットが溶けて広がり、美しいマーブル模様が生まれます。クリアガラスを上に重ねてから、工具を使用して気泡を作り、最後に透明な層を加えてデザインを密閉します。
3. 自然チーフ
ムラーノガラスは、花や蝶のモチーフなどの自然にインスパイアされたデザインを作るのに最適です。特殊な工具を使用し、超薄型のガラス棒をミニチュアモチーフへと成形します。
4. イルミネーション
ダイクロガラスと蛍光ガラスを組み合わせた、おとぎ話のようなデザイン。ツートーンのダイクロガラスは、角度によって異なる魅惑的な色彩を見せ、蛍光ガラスは暗闇でかすかに光る効果を演出します。
5. ファセット
合計70のファセットを持つこのガラスチャームは、光を美しくとらえます。ファセット加工機は、ガラスの表面に沿ってファセットをカットし、角度効果を生み出すために使われます。
6. 海にインスパイアされたテクスチャー
3色を層状に重ねることにより、輝く海波のような美しさを表現できます。ガラスが熱いうちに溝付きの型の上に転がすことで、波のようなテクスチャーが出来上がります。
7. ハートシェイプのストーン
ハートシェイプのキュービックジルコニアがガラスに埋め込まれているデザイン。それぞれのストーンが均等に配置され、正しい方向を向いていることを確認するには、高レベルの視覚と手の協調が必要です。
8. イリディセント
ソフトな虹色エフェクトを作るためにダイクロガラスが使われます。ガラスの薄い層を金属酸化物と結合させることにより虹色のような模様が作られます。この工程は、真空室内で高圧の電子ビームを使って行なわれます。